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  • nochy526

第30弾とりバズ 「無国籍児の問題 ~国際法の視座から~」 まとめ報告 


1.発表の内容の要旨


 皆さんお疲れさまです!11月13日に第30弾とまり木バズセッションが開催されました!13日の金曜日でしたが、そんなことも忘れて熱い議論が交わされました(笑)。今回は横浜市立大学3年生の金野さんによる「無国籍児の問題 ~国際法の視座から~」の発表でした。


 まずは国際法とは何か、ということの確認から始まります。国際法は、私たちが普段慣れ親しんでいる国内法とは少し違いまして、「我が国はこの内容を守っていきます」という合意に基づく成文法である条約と、各国の慣習を国際的な場でも「法として認められた一般慣行としての証拠としての国債慣習」である慣習国際法の二つからなります。

 さて、そんな国際法の中にはGATTなどに代表される国際経済法、リオ宣言や京都議定書などに代表される国際環境法、そして主に人権にまつわる取り決めである人権法などが大きな柱となっております。(他にも人道法、海洋法など多数)




 上図を見ると、人権法の名k内はたくさんの条約や規約が存在していることが分かりますが、それでも以前解決することなく存在している問題として「無国籍児の問題」の問題があります…。

 無国籍になってしまう理由としては、紛争や差別などによる後発的なものももちろんありますが、生来的な無国籍(血統重視で国籍を付与する日本で生まれてしまったブラジル人の子どもは、ブラジルは出生地に応じて国籍を付与するのでこの場合、日本からもブラジルからも国籍を与えられません)というどうしようもない原因で無国籍に陥る人が少なからず存在します。

 国籍がないというだけで、私たちが普段当たり前のように受けられているサービスが受けられず、厳しい困難に直面した人生を歩むことを強いられます。とくに無国籍の子どもたちは、無国籍であるというだけで、そのほとんどが自分の望んだ人生を歩むことができません。法律が、「人権」というものを保護するために存在しているなら、こうした事態は目を背けてはいけませんが、国際法には強制力が存在せず、あくまで合意でしか成立しないので、無国籍に関する国際法に加盟している国が少ないという現状で、事態の解決には至っていません。私たちはこうした事態を前にどうしたらよいのでしょうか。





2.議論の内容


 議題は①難民・無国籍の子どもをなくすには、②日本の鎖国的状況について、の2つでした。主に、国際法によって解決するならという路線と、国際法以外でアプローチには何があるかの二つの路線が軸となって議論が交わされました。前者は「問題や条約自体の認知度をもっと高めていく必要がある。でないとそもそも当事者意識、問題意識が生まれにくい」といった意見におおよそ集約されました。後者は「NPO、NGOなどの団体の実行力を今よりも更に高め、無国籍児童の受け皿を強くしていくこと」「それがまた事態に対する関心を高めるキャンペーンにもなる」などの意見が出ました。

 日本という国は、私たちが思っている以上に鎖国的な法制度を持っていて、私たちが想像している以上に外国人が締め出されている一面があります。これを機会に皆さんにも是非、同じ地球に生きるものとして関心を持っていただけたら幸いです!

 





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