コロナ禍で社会の状況が一変してしまった今、私たちに”できること”とはいったい何なのでしょうか?
今回インタビューしたのは、そんな問いに真正面から向き合う西山さん。
「できること会議」という団体に所属する中で、不安を抱える学生たちが”今できること”について話し合える場を提供しています。
今どんなことができること、どんな行動を起こすことができるのか、考える第一歩になれば嬉しいです!
Q.1 自己紹介をお願いします。
早稲田大学法学部の西山明紀子です。
憲法学のゼミに所属しています。内容としては、興味に沿った社会問題などを取り上げて真の問題が何なのか研究し、討論しています。また、実際に取材に行くことに重きを置いたゼミになっていて、そういったところは前期は難しかったです。社会学や心理学など色んな所を含めて考えていくので、あまり法学部っぽくないゼミかなと思います。
趣味に関しては、色々ありますね。できなくてもどかしいのはスポーツ観戦です。中高バレーボール部で時々見たくなるので、それができないのは残念です。コロナの時期でもできる趣味としては写真ですかね。散歩したついでに写真を撮ったりしていました。
Q.2 サークル活動は行っていますか?
1.2年生の頃に離島交流プロジェクトというサークルに所属していました。沖縄県の離島の鳩間島で島民の皆さんとの交流や子供たちに授業をしたりするボランティアのサークルです。夏休みと春休みの年2回現地に訪れていました。2年生の頃に代表をしており、私が代表の時にとても悩みましたが、サークルをたたむ決断をしました。
今は「できること会議」という団体に所属しています。最初は早稲田の学生の2名が立ち上げました。コロナ禍で何もできない学生が多くて、漠然とした不安をみんな抱えていると思います。その状況の中で、1人では行動に移したりできないことでも何人かで話せば、自分の不安が何なのか、そしてどうすれば解決できるかが見えてくるのではと考えました。そういった話す場を提供する活動をしています。できること会議自体は4月から開始しているのですが、私は7月から参加しました。
最近は行動に移すというところに力を入れたくて、若者が抱える問題意識を言語化し、行動を起こす支援をする「できることプロジェクト」という企画を行っています。1か月でどういった企画ができるかを話し合って、その企画をお披露目会するというイベントを行いました。今は話し合う企画とプロジェクト化する企画の2軸で行っています。
できること会議の理念に共感し、活動に邁進している。
Q.3 コロナの影響で大変なことはありましたか?
サークルで2020年の3月に最後の鳩間島への訪問を予定していたのですが、行けなくなってしまったことです。延期という形をとったのですが、いつまで延期になるのかが見えていません。最後の訪問予定だったので、すごく残念でしたし、ちゃんと挨拶したかったです。
その結果団体がなくなることになったのですが、団体をなくす話が出たのはコロナより前の11月頃でした。2019年の9月に実際に現地を訪ねて、学校での授業と地域交流を行いました。しかし、現地の方との関係性が難しく、あまり快く受け入れてくれていないという印象がありました。代表になった時から”その関係をやめたい”という想いがあって、現地の方々と仲良くなりたいと思っていました。
私は自分達の活動に自信を持っていたので、ちゃんと説明すれば伝わるのではないかと考えました。そこで、メンバー全員ですべての家を回るという、これまでやったことのない取り組みをやってみたんです。私としてはやることはやったという気持ちでしたが、あまり意見が変わらない方もいました。
その中で活動することは、経験としてはいいとは思いますが、本当に自分たちの為になっているのかと考えると疑問が残ります。自分たちがやりたいことがあって、相手もいいよと相互で了承した状態で行うのがボランティアだと思います。当時のつらいなと思っている状況を後輩に引き継ぎたくなかったです。
しかしその状態の中で、メンバーのモチベーションも落ちていました。なので、3月で鳩間島に行くのはやめて、新しいことを始めようという話をした時に、やりたいことがメンバーから出てこなかったんです。結果的に1人1人がしたいことをしようということで、サークル自体はなくなることになりました。
後は、ゼミの合宿に行けなくなってしまったのがショックでした。自分たちの目玉が沖縄合宿だったので、残念でした。遠くに行けなくなってしまったので、その部分で影響が出ているかなと思います。
子供達に授業を行う西山さん。
Q.4 バイトはどうしていますか?
バイトは1年生の頃から飲食店でバイトをしていましたが、シフト削減がありました。再開がされてからもシフト削減や時間短縮などがあり、結果的に辞めてしまいました。
今は貧困家庭の中高生に対して学習支援をするというNPO法人でアルバイトをしています。ゼミ関連で生活保護に関して勉強した時に、貧困の連鎖や学習支援に関して勉強し、興味を持ちました。バイトを募集していたので、そのままやってしまおうということで、週2で行っています。NPO法人なのでもちろんそんなにお金が良いわけではないですが、今は支出も多くないので、自分がしたいことをやっています。
Q.5 オンライン授業になったことで生活はどのように変わりましたか?
やはりずっと画面の前にいるという疲労感はすごいですね…。ですが、私が所属する法学部はオンライン試験をもともと見込んでいたのもあって、課題がいきなり大変になるということはなかったです。
オンライン試験はすごく大変でした。他学部の人だと、オンライン試験は答えが見れるといった話を聞いたりするんですけど、法学部は基本見ても答えがわからないです(笑)単純に90分だったテストが60分になったりして、ただただ打つスピードの速さが問われるようなテストもありました。なかなか厳しかったですね。
テスト準備中に感じたメリットは、何度も見返せることです。やはり内容が難しくて1度だと内容を理解できなかったりするので、2度3度見て復習できるのは良かったです。
Q.6 人間関係はどのような変化がありましたか?
これまでも休日に遊ぶのは中高の友達が多かったので、大学の友達とはかなり疎遠になったように感じます。
一貫校なこともあり中高の友達とはつながりが強くて、何人かの友達で週に1回Zoomを繋いでいます。今はおそらく初めてから24.5回目です。地方の大学に行っている子とかもいるので、オンラインの良さを利用しています。それまではあまり会わなかった人にも週に1回会うようになって、対面の時よりも話すようになった関係性の人もいますね。
Q.7 就活やインターンなど、どうしていますか?
就活は夏インターンの前くらいから動き出しました。夏インターンは例年よりはるかに厳しい状況だと思います。実施しない企業もいる中で、オンラインで全国から参加できるので、倍率がかなり厳しいですね。オンラインなこともあり、インターンも説明会もあまり差がなく、会社の雰囲気も掴みづらくなったと思います。私は夏もできること会議に注力していたので、インターンに実際に参加したりはあまりしていなかったです。
21卒の様子を見ていて厳しいのかなとは思いつつ、初めの時期からオンラインで実施している新しい就活スタイルの1年生だと捉えています。答えがない今の状況はチャンスだと思い、頑張ろうと思っています。まだ全然始めてないですけどね(笑)
コロナが流行する前は社会の仕組みがすでに決まっていて、私たちはそれ以上にはいけないという壁がどっかにあったように感じます。大学3年生になったら就活してという決まったレールがあって、そこからあがくことができない状況でした。しかし、このコロナの状況でそのルールや正解がなくなったので、自分が自分なりの正解を見つけ出せるような世界になったのではと思います。
それはできること会議にも通じていて、できること会議は、各々のやりたいことを話し合っているだけなので、やっていることとしてはとてもシンプルです。しかし、「今だからできる」という要素を取り入れただけで、メディアの方に注目していただけたり、新たな価値が生み出せていると思います。そのように、すごく先進的な何かをしなくても、自分にもできることがあるんだなと思ったので、そういう意味でチャンスかなと気持ちにつながっています。
Q.8 将来のビジョンはありますか?
将来達成したいことは、大きく言うと社会課題を解決したいということになると思います。
加えて、”人の後押しをしたい”と思っています。できること会議のモットーとしても、色々な人達の想いを形にすることをサポートしたいというのがあります。1人じゃできないことも、誰かがいればできると思っているので、そういったことをしていけたらと思っています。
Q.9 最後に一言!
できること会議のSNSになっています。ぜひご覧ください!
≪ホームページ≫NEW!!
≪できること会議 SNSアカウント≫
Instagram:https://www.instagram.com/whatwecanmtg/
≪Shibuya QWS できること会議紹介ページ≫
QWSチャレンジプロジェクトに採択されています(4期生)!
私たちの想いがコチラに書かれているので、ぜひご覧ください!
【過去メディア掲載】
Yahoo News! (4/24)
朝日新聞 夕刊 (4/24) https://www.asahi.com/sp/articles/ASN4S42NRN4JUTIL025.html
埼玉新聞 (4/29)
日本テレビ/NEW ZERO (5/22)
早稲田weekly (7/14)
Huff Post Japan (運営メンバーの記事が掲載)(9/8)
Comments